お客様の声

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才能の原石を発見する喜び

守谷慶友病院理事長 ひがしクリニック慶友院長 石井 慶太 さん

守谷慶友病院理事長 ひがしクリニック慶友院長 石井 慶太 さん

美術でも文学でも常に自分自身の価値観をしっかり持ちながら判断していければいいなと思いますね。

茨城県守谷市の守谷慶友病院理事長、ひがしクリニック慶友院長の石井慶太先生は、大の美術ファンでもいらっしゃいます。本日院長室でお話を伺いました。 ( 聞き手  顧 定珍)


 

顧:病院にたくさんの絵を飾っていらっしゃいますね。美術品に親しまれるきっかけは何でしたか?

石井:多感な時期に出会った美術教師の影響や、今は亡き美術評論家、洲之内徹さんが好きで当時連載されていた芸術新潮を熟読したりと、もともと美術品は好きでしたね。海外でも美術館や博物館巡りに時間を費やすことが、もっとも充実した現地での過ごし方だと思っています。

顧:病院で絵を飾ることはどのような役割があると思われますか?

石井:患者さんにも色々お悩みを抱えた方がいらっしゃるから、色々な傾向の絵を飾ることによって患者さんたちの慰めや安らぎになるのではないかと。また、病院は外壁の色などで外側のイメージが決まりますが、内側から見た病院のイメージは飾っている絵でわかるんじゃないかなと思います。

顧:画廊も絵もたくさんある中、石井先生が絵を選ぶ基準や、選ぶときの決め手はどんなことですか?

石井:名画を見る楽しみとは別に、あまり知られていない才能の原石を見つけた時の喜びを求めて画廊巡りをしているような気がします。美術でも文学でも常に自分自身の価値観をしっかり持ちながら判断していければいいなと思いますね。
また作家も全精神をそこに注ぎ込んで描いているから、認められれば作家も嬉しいはず。あとは、モチーフよりも色彩のインパクトが重要な決め手になることもあります。
たまたま入ったシルクランド画廊さんとの最初の出会いで購入した鮑峰先生の天山山脈の作品も、空のブルーの印象が強烈だったことを覚えています。

 

お客様の声 守谷慶友病院様 お客様の声 守谷慶友病院様

写真左:鮑 峰作「駝鈴声々・天山山脈」P10  右:待合室に飾られている孫 家珮作「旭日」P50

 

顧:病院には孫家珮先生の作品を、待合室、階段の踊り場、事務所と3点飾っていただいていますが、作品の印象をお聞かせいただけますか?

石井:孫先生の作品には、内面から静かに伝わる独特の表情がありますが、待合室にある50号の「旭日」は素晴らしい作品なので大勢の方に見ていただきたいですね。患者さんや看護士さんたちも知らず知らずの内に、安らぎを感じてるんじゃないかと思います。
孫先生の作品を見ていると、「静寂」や「永遠」を感じることもあれば、「寂しい」印象を受ける時もあるんです。自分自身の精神状態によって、絵のイメージが変化してるのでしょうね。

顧:昨年の個展で初めて孫先生とお会いになられた時に、先生のお人柄についてはどのように感じられましたか?

石井:お会いするまでは、絵から受ける印象と同じく、冷静沈着で淡白なお人柄をイメージしていました。しかし実際お会いしてみると、情熱的というか、熱い思いを秘めた方だなぁという印象を受けました。

顧:先日、画廊にいらした守谷在住のご夫婦に、慶友病院のことをお尋ねすると、「ああ、あの素敵な絵が飾ってある病院でしょ!」とご返答下さいました。偶然とはいえ、絵をお届けする私どもにとっては、何よりの嬉しい言葉でした。石井先生が皆さんに絵を見て欲しいというお気持ちで、ご自身がお持ちの絵画を病院に飾ってくださっているおかげです!
これからも、皆様に元気の素をお渡しするつもりでお客様に作品をお届けして参ります。
本日は本当にありがとうございました。

 

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写真左:待合室でのご夫妻「我々のように心に苦しみを抱えている者にとって、この水辺の景色は心が洗われます」
写真右:病院スタッフの方々

 

ギャラリー通信#24(2009年9月) インタビュー記事より

慶友会ホームページ http://www.keiyu.or.jp