松谷 千夏子
《MOON – 待宵の月》 W3F 日本画 売約済
Chikako Matsuya
MOON – Matsuyoi , W3F, Japanease style painting Sold Out
【略歴】1959 神奈川県横須賀市生まれ / 83 多摩美術大学 絵画科日本画専攻(加山又造教室)卒業 / 85 多摩美術大学大学院修了
十四日月は待宵の月ともいいます。夏が終わって満月を待つ夜、そんな雰囲気を絵にしました。
去年の秋には「夏の果」(なつのはて)という言葉からイメージして絵を描きました。
つくづく日本語の季節を表す言葉は魅力的だと思うこの頃です。
丸山 友紀
《宵待猫》 WSM 日本画
Yuki Maruyama
Matsuyoi Cat , WSM, Japanease style painting
【略歴】1975 愛知県生まれ / 98 早稲田大学第二文学部美術専修卒業 / 2000 早見芸術学園造形研究所日本画塾卒業
テーマの待宵から竹久夢二の「宵待草」を連想し、待てど暮らせど来ぬ何かを待つ猫を描いた。
長らく動物を描き続けているが、私にとって動物は夢二にとっての女性のようなものかもしれない。
ただし動物達は女性と違い、やるせなく憂愁に沈むことはなさそうだ。(犬は違うかもしれない)
この猫もただ真剣に何かを待っている。何を待っているかはわからない。
山田 りえ
《待宵》 WSM 日本画 売約済
Rie Yamada
Matsuyoi , WSM, Japanease style painting Sold Out
【略歴】1961 京都市伏見区生まれ / 83 多摩美術大学 絵画科日本画専攻(加山又造教室)卒業
子供の頃夕暮れ時が苦手でした。待ち人などいないのに、時々なんの脈絡もなく胸が締め付けられるような感情が湧き起こり、世界が虚しくなりました。
夜の帳が下りるのが待ち遠しく、月など出るとやっとホッとできる穏やかな時がやって来ました。
今は美しい夕暮れにうっとりできる自分がいます。あれは一体なんだったのでしょう。
越畑 喜代美
《採果観月図》 F6 日本画
Kiyomi Koshihata
Saika Kangetsu-zu , F6, Japanease style painting
【略歴】1960 神奈川県川崎市生まれ / 84 多摩美術大学 絵画科日本画専攻(堀文子教室)卒業 / 86 多摩美術大学大学院美術研究科修了
夜中にひょいと 天窓からお月さんに覗かれている と 思う時がある。
「明日は満月だからね」と お月さんが言うわけないが 次の日にはすっかり忘れている。
また夜中の天窓で出くわして なんだか 申し訳ない気持ちになる。
お団子こさえて 芒を活けたお月見を随分としていない。 そのうちね。
北村 さゆり
《蟲時雨》 M6 日本画 売約済
Sayuri Kitamura
Mushi shigure , M6, Japanease style painting Sold Out
【略歴】1960 静岡県藤枝市生まれ / 86 多摩美術大学 絵画科日本画専攻(加山又造教室)卒業 / 88 多摩美術大学大学院修了
「季寄せ」によると蟲(むし)は秋鳴く虫の総称で、秋の夜の寂寥を深めるとあります。
待宵 は十五夜を待つ前日の宵。
蟲時雨が挿入音となり、見上げてる銀河はぐわぁんぐわぁんたわみはじめました。
あわやすいこまれてしまいそうです。
今展では十五夜のお月さまを心待ちにする前夜の心の揺らぎを、テーマ「待宵」で各々の想いが作品にどう反映されたかもご鑑賞いただきます。皆様のお越しを心よりお待ち申しております。