街角の画廊に立ち寄る習慣がない私がある日一枚の絵の前で釘付けになりました。
朝の光が樹々の間からふりそそぐ様に水面に落ちている風景、気が付いた時には画廊に入っていました。 語りかける光、水、緑、空気、絵の中のそれたちは、皆生きていました。全てが! そして今、それ達と私は一緒に暮らしています。お互い睦み合うように。
孫先生ありがとう。
市野 勝
感動する静寂。
これ迄、絵画の知識など無く(早世した兄が少し描いていましたので興味はありましたが)。そんな私が何故かこの絵の前で足が止まりました。 それが先生の二枚目の絵として我家に頂く事になった「月下泊船」です。
毎日のめまぐるしい時の流れ、喧騒に身を置いて立ち止まる事を忘れた私達! ふとこの絵に目をやると、何という静けさでしょう。どうしてこの様に穏やかに、美しく、切ない程の懐かしさを覚えるのでしょう。人間の欲望、悲しみ、歓び、怒り、全ての感情を包み込み、いつの間にか優しい心をとり戻してくれる不思議な力を感じます。
私が年を重ねる毎にその魅力が増してゆくのではと思っています。この一幅の絵が疲れた心を癒し日々の生活を豊かにしてくれます。孫先生の絵とめぐり逢うきっかけになりましたシルクランド画廊のスタッフの皆様に感謝しています。
市野 系子