世界中の大きな美術館をまわって、ルーブル、プラド、エルミタージュ、 オルセー、メトロポリタン…各国の最高の美術に触れて、目が養われたという河合様。まさか自分が絵を買うようになるとは思わなかったと仰られるが、今や大家からモダンアートまで多岐に渡るコレクションに囲まれてご自宅やオフィスでもアートに親しんでおられます。弁護士という職業柄、辛い出来事にも対峙して困難な局面を乗り越えることも多い中、ひとりの空間に芸術の薫りがあることで救われると語って下さいました。更に、「日本には、茶室には掛け軸をかけるという伝統があったのに、戦後の貧しさを経験して『絵を買うなんて成金趣味ね』っていう見方がでてきた。好きな絵が一枚あれば、生活がイキイキして豊かになるのにねぇ。」という嘆き節とも聞こえる言葉をいただきながらも、今回飾っていただいたツーリ・リー先生のベネチアの運河の風景に満足した表情を浮かべておられました。
空間に芸術の薫りがあることで救われる。