GMご挨拶

GM Message

開廊11周年に寄せて

開廊11周年に寄せて

シルクランド画廊は、おかげさまで銀座に開廊11周年を迎えることができました。 日々の積み重ねが、こうして次の一年へとつながっているのだと思うと、言葉では言い尽くせない程の感謝の気持ちでいっぱいです。心より厚く御礼申し上げます。

昨秋忘れ難い瞬間がありました。それは当画廊主催の一期一絵の会「美術の宝庫・オランダ、ベルギーへの旅」の時のことです。 帰国を翌日に控えた最終日のディナータイムに、「たくさんの美術館を巡って、ルーベンス、フェルメール、そしてレンブラント、ゴッホなどの名画、どれを とっても素晴らしかったけれど、自宅にどの作品を飾りたいかを考えたとき、私にとってはシルクランド画廊で選んだ作品が一番よかったのだと思いました。」 と、ひとりの参加者がおっしゃいました。皆さんが穏やかに賛同なさっている様子に、胸が熱くなり感動いたしました。

美術館は、時代が移り変わっても輝きを失わない名品を所蔵しています。一方で、今を生きる私たちには、それぞれの生き方がありま す。価値を認めて飾りたいと思える絵があったなら、きっとそれは自分に合う作品であり、生前のゴッホが無名であったことを考えれば、「名画」の入り口はひ とりひとりの価値観であることは疑いがないことだと思います。私どもの画廊で、お客様がそれぞれご自身の眼で、作品との出会いを得て、大切にしてくださっ ている――そう感じられて、幸せな瞬間でした。

毎年この時期が来るたび、初心に立ち戻り、更なる充実の一年を重ねられるよう、気持ちを引き締めております。 ホームページもリニューアルして見やすく、お役に立てる情報をますますグレードアップしてまいります。
美術を通じたご縁で結ばれた皆様に、いっそう価値ある一期一絵がありますよう、今後ますます励む所存です。変わらぬご愛顧のほどを、スタッフ一同、心よりお願い申し上げます。

平成26年2月吉日
                              シルクランド画廊  顧 定珍