寒い日々も残すところあとわずか。皆様、いかがお過ごしでしょうか。
おかげさまで、シルクランド画廊はここ銀座で18度目の春を迎えます。お客様に喜んでいただける作品をご提供させていただき、笑顔で彩られた17年間。変わらず温かく見守ってくださる皆様に、スタッフ一同、心より御礼申し上げます。
画廊には、様々なお客様がお見えになります。その中に、Tさんという定年退職後もパートタイムで仕事をしておられる女性のお客様がいらっしゃいます。現役の時より時間のゆとりも生まれ、今までなかなかできなかった画廊巡りや好きなバレエ、オペラなどの鑑賞も楽しんでいると伺いました。
彼女が幸せな表情でおっしゃった言葉は忘れません。「芸術は健康と幸福感を高め、自分にとっては欠かせない存在です。」 「自分で買った作品はいずれ甥姪に譲りたいし、作家にお返ししたっていい。粗末にされたくない」。
また、フェイスブックでも繋がっているお客様からは、「この絵は私の宝物、心の色、感動をもらえたり、勇気づけられたりします」との声が届きました。画商冥利に尽きる思いです。
「心を潤す作品をお届けする」という変わらぬポリシーで、制作する先生方とお客様の笑顔を何よりのご褒美に一日一日を重ねてきたことを誇らしく思います。
私どもが作品をお届けする先には、必ずその作品を愛する人がいます。今後いかにITが進化していこうとも、芸術家が魂をこめた作品は人の心を温め、光を灯す存在でありつづけるのだろうと思わずにはいられません。
これからのシルクランド画廊も、きっとたくさんの笑顔に出会えるはずです。新しく生まれるものを喜び、次代に伝えたいものを大切にする。そんな決意と感謝の「開廊17周年展」、皆様にお目にかかるのを楽しみにしております。今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
令和2年2月吉日
シルクランド画廊 顧 定珍